ふとしたとき、
視線がそこに吸い寄せられることがある。
静かに、ただ立っているだけなのに、
目が離せなくなる瞬間。
それはきっと、
“見られている”ことを、どこかで彼が知っているから。
バスタオル一枚。
それは、身体のすべてを隠しているようで、
実は、いちばん大事なものだけを隠している。
でも、こちらは知っている。
その布のすぐ下に、熱があることを。
静けさの奥に、欲望が眠っていることを。
彼は何も語らない。
ただ、視線を返す。
その目が、「見てもいいよ」と言っている気がする。
でも、こちらから触れることはできない。
だから、ただ見つめる。
距離があるからこそ、美しい。
見えそうで見えないからこそ、惹かれてしまう。
彼は、そこにいる。
この画面の向こうで、
ただ、こちらを見ている。
そんな気がして、
今日もまた、ページを開いてしまう。
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