都会の空と彼の身体

都会の空と彼の身体

青空と肌のあいだに、風が通った。

高層ビルの屋上。吹き抜ける風に、シャツ一枚もない彼の肌がさらされている。それでも彼は、動じない。空と肌のあいだを通り抜ける風さえも、彼を見つめる者のひとつに思えてくる。白いショーツが、光を返している。肩を張るでもなく、胸を見せつけるでもなく...